症状として、尿意切迫感」があり、「頻尿・夜間頻尿」や、時に「切迫性尿失禁」がある状態を過活動膀胱といいます。
膀胱は腎臓でつくられた尿を溜め、尿がいっぱいになると尿道から体の外に尿を出す働きをします。
膀胱に尿をためることを畜尿といいます。畜尿のときは、膀胱がゆるんでおり、尿道の筋肉(尿道括約筋:にょうどうかつやくきん)が縮まるので尿がたまります。
尿を出すことを排尿といいます。排尿のときは、逆に膀胱が縮み尿道括約筋がゆるむので、尿が排出されます。
これが正常な膀胱と尿道の働きです。
しかし、過活動膀胱の場合は、尿がいっぱいになる前に膀胱が勝手に縮んでしまい、我慢できずに尿が漏れてしまうことがあります。これを切迫性尿失禁と言います。尿が膀胱にある程度たまると、膀胱から脳にその情報が伝えられます。
このとき、脳は「がまんする」ように命令します。
「がまんする」(尿をためる)ときは、脳が神経を通して膀胱にゆるむよう命令し、尿道括約筋には縮むように命令します。脳が「おしっこをする」と決めたときは、神経を通して膀胱が縮み、尿道括約筋がゆるむように命令します。過活動膀胱の場合は、膀胱を制御することができなくなって勝手に縮んでしまいます。