1967年に川崎富作博士が、手足の指先から皮膚がむける症状を伴う小児の「急性熱性皮膚粘膜りんぱ腺症候群」として発表された症候群が、新しい病気であることがわかり、博士の名前をとって川崎病という病名になりました。
原因はまだはっきりしていませんが、ウイルスや細菌に感染したのをきっかけにそれを防ごうとする免疫反応がおこり、全身の中小の血管に炎症が生じるのではないかと考えられています。血液の中には白血球という体を守る働きをする細胞があります。
細菌などが侵入すると、それが刺激になって白血球が増え、血管の壁(血管壁)に集まってきます。この状態が血管炎で、炎症が強すぎると白血球から出る酵素によって血管壁は傷んでしまいます。