小さいこどもでは、肺炎や細気管支炎などの重篤な症状を引き起こし死亡することもあり、注意が必要です。鼻水、発熱、せきなど一般的なかぜの症状が主ですが、RSウイルスが下気道に入り込むと、下気道炎や細気管支炎、肺炎にいたることもあり、症状によっては入院が必要な場合もあります。
また初めて感染した乳幼児の場合では重症化しやすいため、高熱が続き、ゼーゼーするせき、または喘息のような苦しそうなせきが続く場合は早めにかかりつけの受診してください。
特に、この様な症状が見られた際には、RSウイルスによる感染症の可能性が高まります。インフルエンザと同様に、冬場に流行が見られます。毎年だいたい10月頃からはじまり、12月頃にピークを迎え、3月頃まで続きます。
なお、RSウイルスは感染力がとても強く、保育園、幼稚園、病院の外来や病棟、高齢者施設での流行が見られ、注意が必要となります。RSウイルス感染症に特効薬はありませんので、対症療法になります。安静にしてゆっくり休み、水分補給を心がけましょう。
またRSウイルスによる細気管支炎には、入院して、注意深い輸液の投与、呼吸管理として酸素吸入、気管支拡張剤を投与することがあります。