のどのつかえや違和感のある患者さんをみかけます。
原因としては、胃酸が逆流する「逆流性食道炎」、蓄膿(ちくのう)症などで鼻水がのどの奥に流れ落ちる「後鼻漏(こうびろう)」などがあります。
また、がんなどの腫瘍ができている場合もあります。
病気の中で比較的多いのが逆流性食道炎で、さらに胃酸がのどにまで逆流してくると、咽喉頭逆流症と呼ばれます。
内視鏡検査をして、胃酸の逆流による炎症がのどの粘膜に認められたら、咽喉頭逆流症と診断されます。
胃酸の逆流は食べ過ぎや早食い、食後すぐに横になる習慣、高脂肪食、飲酒、喫煙、刺激物などを続けると起こりやすい症状です。
また、便秘だったり、ベルトできつく腹部を締め付けたり、前かがみの姿勢で長時間パソコンに向かったりすると、腹腔の圧力(腹圧)が上がって胃酸の逆流を起こしやすいです。
一般に投薬治療が行われています。
一方、体にこれといった異常はみられないのに、のどの違和感だけ続くのが「咽喉頭異常感症」です。症状に波があり、精神的なストレスのかかるときに出やすいとされています。
更年期以降の女性に多いが、年齢や性別に関係なくストレスのたまった人にみられることもあります。
いずれにしても、まず内視鏡検査を受けて正しい診断をすることが大切です。