品川内科クリニック|内科・消化器内科

鳥栖市の苦しくない胃カメラ検査なら品川内科クリニック|内科・消化器内科

院長ブログ「しなくり日記」

健康のこと、日常のことなどを発信しています。

麻疹(はしか)について

2023/5/17
東京都内の男女2人が麻疹(はしか)に感染していることが確認されたと、5月12日に都が発表しました。
都内で感染が確認されたのは3年前の2020年以来です。

厚生労働省や都によると、麻疹は空気感染などで広がる、感染力がきわめて強い感染症で、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症するとされています。 麻疹は感染力が極めて強く、手洗いやマスクなどでは防ぎきることができません。

感染するとおよそ10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れ、2~3日熱が続いたあと、39℃以上の高熱と発疹が出ます。

合併症として肺炎や脳炎などを引き起こし、重症化すると死亡することもあります。

2回のワクチン接種歴がある場合は、高い確率で感染を防ぐことが可能です。
万一発症した場合でも、症状は軽く済み、また他の人への感染力も弱いことが知られています。

麻疹の抗体価を測定し、基準を満たしていない場合はワクチンの接種をお勧めします。
category:

LOH症候群(late-onset hypogonadism加齢男性性腺機能低下症候群))

2023/5/11
現在、男性の更年期障害はLOH症候群(late-onset hypogonadism=加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれ、病気として位置づけられています。 

男性の更年期症状は、男性ホルモンの1つ、「テストステロン」の分泌量が低下することによって起こります。 

テストステロンは筋肉や骨の維持、精子の発育や肝機能、認知機能にも関与する非常に重要なホルモンで、テストステロンが下がると実にさまざまな症状が、身体面だけでなく精神面にも現れるようになります。 

 • 身体症状
 筋力低下、筋肉痛、疲労感、倦怠感、ほてり、のぼせ、発汗、頭痛、めまい、頻尿、性機能の低下、朝立ち(早朝勃起)の消失 

• 精神症状 
健康感の減少、イライラ、不安、抑うつ、不眠、集中力・記憶力低下、性欲の減少 

 男性の更年期症状を起こす一番の原因は、加齢によって男性ホルモンのテストステロンが減ることですが、ストレスや生活習慣の乱れによる影響もあります。 

男性の更年期症状であるLOH症候群が疑われる場合、問診や採血によって血液中のテストステロンを測り、総合的に診断します。 

男性の更年期症状はストレスの原因がなくなるだけで回復することが少なくありません。
ちょっとしたストレスで落ち込むこともあれば、ちょっとしたストレス解消で上向きになることもあります。
そのため、生活改善のアドバイスを行いながら、テストステロンを補充する薬物療法(テストステロン補充療法)も交えて治療を進めていきます。 

ライフスタイル改善とは具体的には食事と運動があります。 

 テストステロン値が低い人に積極的に摂取してほしい栄養素として、亜鉛とビタミンDを挙げられます。 

亜鉛はカキやアサリ、シジミのような貝類や、カニなどの甲殻類に豊富に含まれています。 

亜鉛と並び、積極的にとりたい栄養素がビタミンDです。
ビタミンDは日光(紫外線)を浴びることで体内でも合成され、骨の形成に必須の栄養素です。鮭やウナギ、きのこ類、鮭などに多く含まれます。 

含流アミノ酸(硫黄を含むアミノ酸の総称で、人体に有害な物質を排出する作用を持つ)を多く含むタマネギやニンニク、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富なナッツなどの種実類、ブロッコリーなどの野菜にもテストステロンを上げる作用があります。 

運動についても、テストステロンを上げる効果が証明されています。テストステロンは主に精巣で作られるが、筋肉でも産生されます。
そのため運動によって筋肉を刺激するのは、更年期対策になります。 

運動や食事以外にテストステロン補充療法があります。 

テストステロン補充療法の効果は、更年期症状を改善するだけではなく、体脂肪の減少、筋肉量の増加、基礎代謝が上がるなどの効果があります。 

テストステロン補充療法の副作用で前立腺がんを発症することは証明されていませんが、前立腺がんがある人がこの治療を受けるとがんが増大する可能性がありますので、治療前に血液検査(腫瘍マーカーのPSA検査)など前立腺がんのリスクを調べる必要があります。

また、テストステロン補充療法が不妊の原因となる恐れがあり、妊活中の男性は治療が受けられません。 
category:

帯状疱疹と帯状疱疹ワクチン

2023/4/5
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。 

体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。 
症状の多くは上半身に現れ、顔面、特に目の周りにも現れることがあります。

皮膚症状に先行して痛みが生じます。
その後皮膚症状が現れると、ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。
 多くの場合、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが続くことがあり、これは「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれ、最も頻度の高い合併症です。 
また、帯状疱疹が現れる部位によって、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴などの合併症を引き起こすことがあります。

加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下が発症の原因となることがあります。
50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています

帯状疱疹は、多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。 
水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。 
発症すると、皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みが現れます。 
神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがあります。

神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛と呼びます。 「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや、「ズキンズキンとする」痛みが特徴です。 
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛になるといわれています。

帯状疱疹は、加齢や疲労などによる免疫力の低下に伴い、誰でも発症する可能性のある病気です。
帯状疱疹になりにくい体づくりのためには、食事のバランスに気をつける 、睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理を心がけることが大切です。

50歳以上の人は、ワクチンを接種することによって帯状疱疹を予防することができます。

 実は、日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏することによってできる「抗体」を有しています。
これは、多くの人が子どもの時に感染する水ぼうそうが、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によるもので、感染したウイルスは、水ぼうそうが治った後も、症状を出さない状態で体内に潜み続けています。
このように、子どもの時に水痘・帯状疱疹ウイルスに感染した人は、このウイルスに対する免疫を持っていますが、獲得した免疫は年齢とともに弱まり、帯状疱疹を発症してしまうリスクが高くなる傾向があります。
また、一度、帯状疱疹になった人でも、体の免疫力が低下すると再びなる可能性があります。

そのため、ワクチンを接種して免疫の強化を図ろうというのが帯状疱疹の予防接種です。

帯状疱疹ワクチンには2種類あります。
50歳以上は帯状疱疹の発症リスクが高くなる傾向がありますので、ワクチンの接種は帯状疱疹を発症しないための選択肢のひとつになります。
ワクチンは帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。
また、接種ができない人、あるいは、注意を必要とする人もいますので、接種にあたってはご相談ください。
category:

花粉症(アレルギー鼻炎・アレルギー性結膜炎)

2023/2/27

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。
季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
現在、日本人の約38.8%*がスギ花粉症だといわれています。


花粉症の時、私たちの体の中でなにが起こっているのでしょうか。

私たちの体は、“花粉”という異物(アレルゲン)が侵入するとまず、それを受け入れるかどうかを考えます。

排除すると判断した場合、体はこれと反応する物質をつくる仕組みをもっています。この物質を「IgE抗体」と呼びます。

抗体ができた後、再び花粉が体内に入ると、鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。

・・・そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水・涙で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状が出てくるのです。

・症状

鼻の三大症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)だけでなく、目の症状(かゆみ、涙、充血など)を伴う場合が多く、その他にのどのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。
(さらに、シラカンバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人が、ある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、腫れたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もあります。)

鼻の三大症状
[1] くしゃみ くしゃみは花粉症のほとんどの人が悩まされている症状で、鼻の粘膜についた花粉を除こうとするために生じます。花粉症のくしゃみは連続して起こり、回数も多いのが特徴です。 
[2] 鼻水 くしゃみと同じように鼻水も鼻の粘膜についた花粉を除こうとするために生じます。花粉症の鼻水は、風邪の鼻水のようにねっとりしたものではなく、涙と成分がほとんど同じで、無色で粘り気がなくサラサラしているのが特徴です。
[3] 鼻づまり
鼻の穴から入った空気は下鼻甲介、中鼻甲介の間を通ってのどへと流れていくのですが、花粉症などでこの鼻甲介(特に下鼻甲介)の表面粘膜が腫れると空気が通れなくなり鼻づまりとなります。

目の三大症状 
[1] 目のかゆみ
[2] 充血[
3] 涙が出る

・治療

花粉症などのアレルギーは、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。しかし、軽いうちに薬を使いはじめると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
そこで、花粉の飛びはじめる前あるいは症状が軽いときから薬の使用をはじめる『初期療法』という治療方法があります。
特に、毎年の症状が中等症以上になる方で、楽にシーズンを乗りきりたいと考えている方におすすめです。 
初期療法の開始時期は、使用する薬の効果が現れるまでの時間と、患者さんの例年の飛散花粉に対する過敏性を考慮して判断します。抗アレルギー点眼薬は花粉飛散予測日の2週間前または症状が少しでも現れた時点で治療を開始します。第2世代抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬は花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で治療を開始します。症状が重い場合には鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)やロイコトリエン拮抗薬などが併用されます。

アレルゲン免疫療法
アレルゲン免疫療法は、花粉症の原因となっている抗原(スギ)を少しずつ量を増やしながら体内に吸収させることで、抗原に対する反応を弱めていく方法です。
抗原を注射する皮下免疫療法や舌の下の粘膜から抗原を吸収させる舌下免疫療法などがあります。
3年という長い期間の治療が必要となりますが、唯一、アレルギーを治す可能性のある治療法です。

注射
内服薬・点眼薬・アレルゲン免疫療法で、効果がない場合、皮下注射による方法があります。
この治療法は条件が厳しいため、医師にご相談されてください。

category:

冬の食中毒:カンピロバクター

2023/2/15
細菌性の食中毒は高温・多湿となる梅雨時や夏場に多い傾向がありますが、厚生労働省が発表している近年の「食中毒発生状況」を見ると、カンピロバクターによる食中毒は1年を通して発生しています。 

カンピロバクターはニワトリ、ウシ、ブタ、ヒツジなどの動物の腸内に生息していて、食肉に加工される過程で食用部分が汚染されます。

汚染率が特に高いのが鶏肉です。スーパーなどで市販されている鶏肉を調べると、高い確率でカンピロバクターが付着しているという調査報告が多数あります。
ですので、市販されている鶏肉は、たとえ新鮮な状態であってもカンピロバクターが存在しているものと考えておいた方がいいでしょう。

カンピロバクターは、数百程度の少ない菌量が体に入っただけでも感染すると言われています。
さらに、菌がついた食品を摂取してから食中毒の症状が表れるまでには2~3日、時にはそれ以上かかることがあり、比較的長いという特徴があります。 

かつては、牛肉や豚肉のレバ刺し、鶏のたたきや湯引きなど、肉を生のままや生に近い状態で食べることで、カンピロバクターをはじめとする細菌やウイルスに感染し、食中毒を起こすケースが多く見られました。
その影響で、飲食店では生肉や内臓の提供が規制されたり、一般にも注意が呼びかけられたりするようになりました。 
現在は、生食による食中毒よりも、加熱が不十分な肉によって感染するケースや、生肉を扱ったトングや菜箸を介して感染するケースが増えています。 

肉で特に注意が必要なのがひき肉です。鶏ひき肉を使ったつくねや肉団子、牛ひき肉や豚ひき肉を使ったハンバーグなどは、中までしっかり加熱をしないと感染するリスクがあります。
というのも、カンピロバクターは肉の表面に付着していますが、ひき肉に加工する際に、表面の肉が全体に混ぜられてしまうからです。
ステーキなら表面を焼けば、中はレアでも感染のリスクは低いのですが、ハンバーグなどの場合は全体に菌が入り込んでいる可能性があるので、中が赤く焼け残ったレアの状態では感染のリスクがあるのです。 

焼き肉やバーベキューでは特に気を付けなければいけません。
生肉をつかんだトングや菜箸で焼けた肉を取り分けたり、生肉の隣であぶる程度で食べる野菜を焼いたりすることで、菌が付着して感染することが多いようです。 

感染から2~3日、時にはそれ以上経ってから発熱があり、その後に下痢や腹痛、嘔吐などが起こってくるのが一般的です。

また、発熱に下痢や腹痛もあって食中毒を疑っても、前日あたりに食べたものから原因を探ろうとすると、カンピロバクターに感染しているとは思い至らず、原因不明の胃腸炎とされるケースも少なくありません。1週間以内に汚染が疑われる食品を食べたかどうかといった問診が必要です。 

カンピロバクター腸炎の場合は、ひどい下痢になることもあります。
下痢が続くとつらいものですが、カンピロバクター腸炎は自然に治ることがほとんどです。

下痢が続いて脱水状態に陥ったり、水分が思うようにとれなかったりするときには、受診した方がいいでしょう。

自然に治ることが多いので必ずしも必要ではありませんが、下痢がひどくて脱水を起こしているときや、高齢者や小さなお子さん、免疫にかかわる基礎疾患のある人などは、抗菌薬を使うと回復が早くなったり、重症化を防いだりできます。 

下痢止め薬を使わない方が病原菌が早く排出されやすいと言われることがありますが、全ての下痢で使わない方がいいというわけでもありません。ただ、カンピロバクターのような細菌性の腸炎による下痢の場合は、自己判断で下痢止め薬を飲むと、腸の動きを抑えることで回復が遅くなったり、症状がかえって悪化したりすることがあるので注意が必要です。

下痢が続くことで問題になるのは、水分とミネラルが失われることによる脱水症と電解質異常です。
下痢止め薬よりもまず、こまめに水分を摂取して、経口補水液などで塩分やミネラルもしっかりとることが重要です。

 2~3日から7日程度の潜伏期の後、まず熱が出て、その後に下痢や腹痛、嘔吐などが起こってくる

ほとんどの場合は自然に治りますが、ごくまれに、感染から数週間後に、手足のまひや呼吸困難などを引き起こす「ギラン・バレー症候群」という合併症を発症することがあります。

category:
コロナウイルスPCR検査|苦しくない胃カメラ検査を行っております。TEL: 0942-85-8334
img_logo